第7回学術集会・総会を開催いたしました。

第7回日本ヘルスサポート学会学術集会・総会が、以下のとおり開催されました。

I. 開催趣旨
税と社会保障の一体改革が進められる中、医療・保健・看護の分野におけるヘルスサポートについても新しい取組を求められている。今回の学術集会において は、まずヘルスサポートの実践と課題に関して税と社会保障の一体改革がどのような意味を持つのかを理解することから始め、次にヘルスサポートを効果的に実 践するために役立つ、米国における新たな動向および日本の新たな取組を紹介した上で、その実践への応用について考える。

II. 学術集会・総会プログラム
●メインテーマ 「社会保障制度と税の一体改革」の中におけるヘルスサポートの新たな取組
●日程 2012年12月6日(木)10:00~17:50
●会場 慶應義塾大学三田キャンパス 北館ホール
●大会長 森山美知子(広島大学大学院医歯薬保健学研究院 成人看護開発学 教授)
●実行委員長  小林 篤(損保ジャパン総合研究所)

ベストポスター賞受賞者はこちら 第5回学会賞表彰式の模様はこちら

 
1.大会長講演
「Population-based Health Management: 一次予防から三次予防、そして、コミュニティ・オーガニゼーションヘ」

森山美知子(広島大学大学院医歯薬保健学研究院)

 

GM007-1_speakerGM007-1_pdfPopulation-based Health Management: 一次予防から三次予防、そして、コミュニティ・オーガニゼーションヘ(PDFファイル)

 

2.特別講演「保険者機能とヘルスサポート」
田中 滋(慶應義塾大学大学院経営管理研究科)

 

GM007-2_speaker GM007-2_pdf保険者機能とヘルスサポート(PDFファイル)

 

3.報告(午前)「健康課題の発見と包括的な管理スキームの構築」
林 倫照((株)野村総合研究所 コンサルティング事業部)

 

GM007-3_speaker 健康課題の発見と包括的な管理スキームの構築(PDFファイル)

 

4.総会

 

5.報告(午後)「集団特性に応じた疾病予防の事業化~健康経営の社会的評価との連動~」
古井祐司((株)HCCヘルスケア・コミッティ代表取締役社長)

 

GM007-4_speaker 集団特性に応じた疾病予防の事業化~健康経営の社会的評価との連動~(PDFファイル)

 

「米国でのコールセンター対応を行う疾病管理ナースに向けた標準化養成プログラム」
Video presentation講演資料(PDFファイル)

 

「欧米におけるヘルスサポートの先進的な取組事例(Health Dialog社)」

Formally Health Dialog, Vice President of European Operations, Russell K. Materne

 

GM007-5_speaker 欧米におけるヘルスサポートの先進的な取組事例(PDFファイル)

 

「重症化予防に対する効果的アプローチの実践事例」
片岡初代((株)DPPヘルスパートナーズ代表取締役社長)

 

GM007-6_speaker 重症化予防に対する効果的アプローチの実践事例(PDFファイル)

 

「糖尿病重症化予防の取組み:健康保険診療報酬改定と予防の展開方法」

平井愛山(千葉県立東金病院院長)

 

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6.ベストポスター賞 ・学会賞(実践活動部門賞)

 

受賞者(所属) 演題 発表内容要約
最優秀賞 藤田 育
(京都府健康福祉部医療企画課)
南丹医療圏糖尿病重症化予防事業 京都府と市町村とが連携して府域疾病動向を分析、南丹医療圏(亀岡市、南丹市、京丹波町)では、糖尿病受療率(入院)が0.50%と京都府平均0.19% の2.6倍であり、同医療圏内の市町と連携し、糖尿病重症化予防事業を実施した。実施に当たり、ワーキンググループを設置、特定健診データから糖尿病が疑 われる者への受診勧奨を行い、90%以上の者の行動変容を得るとともに、糖尿病で通院している者に対する保健事業プログラムの実施により、人工透析への移 行や合併症の発症等重症化の予防・遅延に取り組んだ。
併せて、プログラムの参加者同士や家族等が互いに支えあえるよう、会報誌の発行や患者会(DMフレンズの会)を開催した。
優秀賞 前野 尚子
(呉市福祉保健部保険年金課)
糖尿病等重症化予防事業における地域連携システムの構築と実施状況について 人工透析導入原疾患の第一位である糖尿病性腎症等で通院中の被保険者へ,主治医と協力し,疾患への自己管理能力を高める学習プログラムを提供する地域連携 システムを市町村国保が中心となって構築し,運用していくことで,慢性疾患患者の疾病管理へのきめ細かいサポートが長期間に渡り可能となり,被保険者の QOL保持と医療保険財政の安定化実現への可能性が示唆された。
優秀賞 村松 圭司
(産業医科大学医学部公衆衛生学)
Fit for Work Service:英国における新たな復職支援の取り組み 我が国における効果的な産業保健提供方式を検討するため、英国で実施されている新たな産業保健提供サービスであるFit for Work Service(FFWS)について調査を行った。FFWSは様々な問題に対応できるワンストップサービスを提供し、病欠早期に介入を行うことで早期の復 職を可能にしていた。我が国においても、全ての労働者が産業保健サービスを含む様々な社会的サポートに効率的にアクセスできる仕組みを構築する必要がある と考えられた。

 

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(左から)村松圭司氏(産業医科大学)、前野尚子氏(呉市福祉保険部)、藤田育氏(京都府健康福祉部)、森山大会長